2025年4月から 住宅のスタンダードが省エネ住宅になります
2025年4月から住宅を取り巻く環境が大きく変わるぞ!
専門家や住宅メーカーが発表しています。
とても重要な事案らしいのですが難しい単語や聞きなれない言葉乱立で何を言っているのかさっぱり分からない!
っという方はいらっしゃいませんか?
何を隠そう私がそうなのです^^;
そこで、 ”建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律” の適合判定員である弊社設計士のアドバイスを受けながら、
できるだけ分かりやすく、短めにまとめてみました。
建築物省エネ法が施工された背景は、2050年に向けたカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすること)です。
建築物が温暖化で悲鳴をあげている地球の為に建築基準法や建築物省エネ法を改正し、2025年4月から新築住宅及び住宅改修に対して施工する事になった法律です。
建築物省エネ法は、建築物が備えるべき省エネ性能の確保の為に必要な建築物の構造や設備に関する基準を表し、住宅の場合は外皮性能基準(外壁や窓等)と 一次エネルギー消費量基準に適合する事が必要となりました。
もう分かり難い。外皮性能・一次エネルギー・・
安心してください。分かりやすい馴染みのある言葉でご説明していきます。
余談ですが、今回、省エネ基準をフカボリして分かったのは、どうやら先進国の中で日本の住宅は寒いのだ!という事。
下記のグラフは冬期最低室温を表しているのですが日本以外の国々は軒並み15℃以上で韓国・ロシアに至っては20℃以上!
冬でも室内では半袖に素足、住宅内の寒暖差も無いらしいのです。であれば、寒い冬の朝でも起きやすそうですよね。
2018年に世界保健機構(WHO)は住宅における暑さ寒さ対策について
” 冬期最低室温18℃以上 ” の推奨を発表しました。
理由は、寒すぎる家は高血圧症など疾患を引き起こす可能性が高く危険だから! です。
健康寿命を延ばすためにも暖かい住宅環境が必要なのですね。

温室効果ガスの排出は少なく! かつ 部屋は暖かく!
矛盾しているこれらを成り立たせる手段としても省エネ基準適合義務は必要です。
それでは、省エネ基準住宅を具体的にご説明していきましょう。

外皮性能を高める
- 断熱性能を上げる
断熱性能を上げるとは・・・屋根・壁・基礎などに施されている断熱材の性能を上げるという事です。
建物は、直接外気に触れる場所である 屋根・壁・床は、断熱材という建築資材で覆われています。
厳しい環境下でも、快適な生活が送れるように屋外と屋内の間に設ける熱を通しにくい空気層です。寒い冬にダウンジャケットを着ている!みたいな感じです。
種類は多く、繊維系のグラスウールやロックウール、発泡プラスチック系のポリエチレンフォームや硬質ウレタンフォームがなどあります。
その性能は断熱等級で表現され、段階が2~7まであり、等級7が一番高性能となります。
日本は南北に広く、場所により1年を通じて温度差があるので、全体を7地域に分け(←省エネ区分)それぞれに目標値を設定しました。
例えば、6地域にお住いの場合は、2025年省エネ基準の 断熱等級4 UA値0.87と目標値が設定されており、それを目指して断熱の計画を立てるという訳です(下表参考)
更に高性能断熱材を!の理想もあるかもしれませんがコスト高に繫がりますので生活スタイルや建物の構造に合わせたものを総合的判断して計画します。
ところで、表には過去からの断熱等級の推移を掲載しております。一番下の1980年制定された断熱等級2の住宅、正に私の実家が当てはまるのですが思い返してみると確かに寒い家でした。冬期、暖房を消した途端なんの余韻もなくすぐに冷えてしまった記憶があります。
日本住宅は寒い問題! この要因として、日本特有の気候 ” 梅雨 ” が挙げられていました。
湿度が籠らないよう風の通り抜けを重視したことから、断熱という発想に至らなかったようです。
ところで、断熱性能を表すUA値 初めて出会う値ではないでしょうか。
UA値 = 内外の温度差が1℃の時に外部へ逃げる1時間当たりの熱量(外皮総熱損失量)を外皮面積の合計で除した値
Σ(An×Ui×Hi)/A
なんとも分かりにくい。。。とはいえ、数字で表示されると納得できる。確かに。

- 窓の性能を上げる
外気に触れる場所 ” 窓 ” についてもご説明します。
窓=結露 という構図が思い浮かぶように、熱損失が多い場所という認識があるのではないでしょうか?
断熱材のように窓業界も進化がみられます。
では、ガラス部分とサッシ部分に分けてご説明していきます。
まず、ガラス部分ですが1枚の単板ガラスから、時代は2枚の複層になり更に3枚サッシもあります。単板ガラスと比較して複層ガラスにはガラスとガラスの間に空気層を設けてある為、断熱効果が格段に高く結露も発生しにくくなっています。
また、ガラス自体に機能を持たせて、太陽熱や紫外線を抑える加工(UVカットガラス=美白)がしてあるものや室内が見え難い加工がしてある商品もあり、住んでいる地域や求める住まい方によって選択していきます。
サッシ部分(枠部分)は、熱伝導率がアルミサッシの1/1000の樹脂製、アルミ+樹脂の複合サッシ、断熱性能が最も高い木製サッシ等に加えデザイン・色に於いても魅力的な商品が多数発売されています。
高性能のサッシはコスト高となりますので総合的に計画をしていきます。
また、ガラスが増える分重くなる事も考慮していきましょう。

また、リノベーションのケースでは、既存のサッシの室内側にインナーサッシを設ける方法も効果的です。
もともとあるサッシとインナーサッシの間に出来た空気層にも断熱効果が生じます。また、躯体工事が不要なため、居住しながら工事を行うことができるメリットもあります。
かつて、窓を閉めて暖房をつけているにもかかわらず冷気を感じたことがありました。
それが窓を変えることにより暖房に頼らずとも快適な環境づくりを目指すことができ暖かい住宅へと変えることもできるのです。
今回は、省エネ基準 - 外皮性能を高める にフォーカスしました。
次回は、空調・照明などの一次エネルギー消費量へと進めたいと思います。
また、コスト的にどうなのか?補助金との関係も掲載していきます。